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お値段について
漢方薬は、原料生薬の入手しやすさと品質、製造にかかる手間で価格は変わります。

国の情勢により3剤(種類)以上の組み合わせが困難

漢方薬は、組み合わせの妙、使い方のさじ加減で薬効(薬の効き目のよさ、効能)が変わることをご存知ですか?

保険(処方せん)で出してもらえる漢方エキス剤は、わずか148種類(平成24年10月現在)、ヒートで使うお薬同士の組み合わせも良いのですが、国の情勢により3剤(種類)以上の組み合わせが困難なようです。

一方、薬局では、294種類(漢方製剤の一般用漢方処方)の処方が認められています(平成24年10月現在)ので、保険で使える漢方処方数の約2倍の種類が認められています。その際、自費扱いですので、保険は使えません。他のホームページ上にはほとんど記事は掲載されていませんが、保険が利かないお薬(生薬・漢方製剤の一般用医薬品)の中には実は伝統があって、よいお薬の処方や剤形(粉・丸剤・散剤、練って使うはり薬や、生薬が主成分の軟膏)がたくさん残されているのです。

エキス剤(粉)について

エキス剤で、日本で一番普及している漢方エキス製薬会社は名前が通っていて有名です。効率よく、大量生産できることが長所です(大多数の病院で処方されています)。短所として薬としての効力を多少落としています。
他方で、知る人ぞ知る小規模な漢方薬の製薬会社は、長所として手間をかけてつくられた昔ながらの製法で、少量でもシャープに効く。(たとえば、富山や近江の製薬会社など丸剤、散剤含めて伝統の作り方を忠実に守っている)。大量生産のメーカーでは、効かない症状に対して同じ処方名で、後者のメーカーのものだと効くことがあります。しかし、短所として大量生産できません(したがって保険がきかないものが多い)。

たとえば、同じカッコントウという処方名でも、実は、製薬会社によって、製法が違うことを理由に薬としての効力(副作用の出にくさも)が違います。たとえば生薬をアルコール抽出するか、お湯で抽出するか、です。
もちろん両者とも医薬品ですので、厚生労働省の許可を得て作られています。衛生管理や安全性は両者ともに得られています。

必要あって造られているわけですから、大量生産できるほうを求めるのか、薬としてこだわりのある品質の良いほうを選ぶのかは、飲む患者さんの事情によって使い分けが必要と私は思います。
私(岡北)大学院時代の専門分野は、薬学部の製剤学、病院薬学ですので、漢方薬の製法の違いによる薬効や安全性については、自分で調べて比較検討し、お客様がたに紹介しています。

煎じ薬について

煎じ薬を作るためには、実際は病院や薬局にたくさんの生薬を常備しておく必要があります。
当薬局では、生薬単品だけで200種類以上を常に置いています(これだけ揃えていても、決して多いほうではないのです)。煎じ薬を作るためには、実はとてもマンパワー(手間と時間)がかかりますし、一度開封した生薬の管理は、保存の問題で難しいです。保存の際は、生薬の品質の劣化を防ぐために神経をいつも使います。今、漢方薬を処方する病院が増えていますが、一方で煎じ薬を含めた漢方薬を処方する病院、医院、薬局の数は、手間がかかること、保管の問題があること、後継者が少ないことなどの理由で、減少していることを身近で感じています。

両者の違いについての一考

あなたがいま、国の保険の効く漢方薬をお飲みで、効果が発揮できている、健康維持が出来ている、体感がよく満足されているとおっしゃる方は、国の恩恵を得て今のお薬をお続けになられたら良いでしょう。
その際、限りある生物資源ですから、1包たりとも無駄にしないで大切に飲んでいただきたいと思います。

もし、今、「思うような結果が出ていなくて、もう少し、ご自身の体ためのお薬を選びたい」、とお考えの方は、自費になりますが、本格的な漢方薬をスタートされたら良いと思います。自費のお薬のほうが、高品質で効き目が良いため、かえってリーズナブルなこともあります(たとえば、花粉症の薬や、風邪薬)。また、1ヶ月単位で漢方薬だけですと、煎じ薬で16000円前後、エキス剤(粉)で、12000円前後です。
また、症状が改善、健康維持・予防目的の段階に入ると、改善目的のときの費用の1/2-2/3に抑えられるので、かなりお安くなります(漢方専門薬局によって費用は変わります)。

漢方薬の服用と、生活と食事の養生法で、3年後、5年先の将来も、元気でお過ごしになり、将来の病気を予防することが可能になります。生活の質が高く、家計全般にかかる医療費を少なくすることができるようになることが、漢方薬を飲んでいただく意義になると、私(岡北)は考えています。

子宝カウンセラーの会
たんぽぽ茶ショウキT-1