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梅雨から夏にかけての過ごし方・食べ物「体の除湿をする」

 ご存知の通り日本の夏は、高温多湿です。梅雨から夏にかけて、元気に過ごしてゆくためには、体に湿をためないことと同時に、部屋の除湿を心がけることです。

 漢方医学(中国医学)において、その土地に住む人々の体質に気温や湿度、生活習慣が影響を与えていると考えています。日本に在住歴の長い、中医師の邱紅梅先生は、著書「わかる中医学」の中で、「島国の日本では湿度が高い(湿邪におかされやすい;湿邪とは季節や環境によりもたらされた水の代謝異常のこと)。一方、中国では、内陸性の気候のため、乾燥し湿度が低い。」と記しています。

 体に湿が溜まると、雨の日や湿気の多い日に悪化する傾向があります。湿によりまず基本的に胃腸の働きが弱まります。食欲不振や腹部膨満感、泥状~水様便などが現れやすいです。漢方医学からみて胃腸は消化吸収に関わります。そして栄養の吸収や気力を維持する働きがあります。ですから、梅雨から夏にかけて日常生活の中で胃腸をしっかりケア(養生や手当て)していただきたいです。

 簡単に取り組みの可能なケアの方法として、次の2つがあります(守りの方法として)。
冷たい飲食物を可能な限り避けて、食べ物をよく噛み砕いて食べることです。②そして、入浴ではシャワーではなく湯船に浸かることです。体を温めるだけではなく、湯船に浸かることで体に水圧がかかるため、血行も良くなります。上の2つは一見、当たり前のようなことですが、湿を溜めないようにするために最初に抑えていただきたいポイントです。継続して取り組みましょう。

 上記とは反対に湿をためてしまう(悪化させる)要素は次の3つです。まず(1)寝不足・過労です(生命のエネルギーの源であり、水の代謝を司る「腎」のエネルギーを消耗させるため)。次に(2)冷たい飲食物をたくさん摂ることです。日中から晩にかけて気温が上がってきたので、冷たい飲み物を飲みたくなってしまいますが、摂り過ぎると消化や吸収などの胃腸の働きに負担をかけたり、妨げたりします。そして(3)水やお茶(飲み物の温度に関係なく)をのどの乾かないうちからガブガブと飲むことです。のどが乾いてきたら、冷たくない水をチビチビ飲みすることをお勧めします。

実際にカウンセリングでお話を伺っていると、例えば、無意識のうちに300ml入りのコップいっぱいに注いだ飲み物を一気に飲み干すとおっしゃる方がいます。習慣になっていると、自分では過剰に飲んでいることにと気が付かないことがあります。特に一日の大半を室内で家事仕事をしたり、デスクワークをしたりして肉体に負荷の少ない労働をしている場合は、口が乾いてきたらチビチビ飲みをすることをお勧めです。

 その一方で、「お水は1日2リットルくらい飲んだほうがよいのでは?」と質問をされることがあります。「筋肉質で汗かきの方や、たくさん運動をして汗をかいている場合は、しっかり水をのんだほうがよいです。ケースバイケースです。」とお答えしています。

 梅雨~夏にかけてお勧めの食べ物は、ソラマメ、さやいんげん、はとむぎ、小豆、すもも、とうもろこしです。これらは「湿」を取り除き、水分代謝を良くする食材です。

これらとは反対に、体内の津液(体内の生理的な水、組織や細胞を構成する水)を守る食材もあります。梅、さくらんぼ、桃などです。軽めの酸味のある食材は汗のかきすぎを防ぎ、津液を守ります。気温や湿度に合わせてとるとよいでしょう。

 漢方を利用すると、積極的に湿を改善したり、津液を守ったりすることなどが出来ます。その結果、症状の改善や日常生活の質を高めることが可能です。

 

 けやき堂薬局では、カウンセリング時に個別に生活背景を詳しく伺っています。カウンセリングは、選薬のためのものです。漢方をご提案するとともに、ケア(養生・手当て)の方法もお伝えしています。お気軽にご相談ください。

※カウンセリングは、ご予約制です。大変ご面倒をおかけしますが、必ず電話か来店にて予約の上で、カウンセリングにお越しくださいますようお願いいたします。

参考書籍 わかる中医学 邱紅梅(著) 
     NHKきょうの健康2016.6
     薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖 喩静・植木もも子(監修)

2021年6月3日

最近多い、健康相談の内容(2021年 6月)

 最近、けやき堂薬局で多いご相談は、アレルギー(皮膚炎、じんましん、鼻炎)、子宝(生理痛、生理不順を含む)、自律神経の症状(めまい、体のだるさ、不安感、不眠など)です。

 気温が上がるとともに、湿度も高くなってきています。梅雨から夏にかけて、元気に過ごしてゆくためには、体に湿(余分な水)をためないことです。同時にお部屋の除湿も心がけるとよいでしょう。

2021年6月2日