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当薬局のカウンセリング

けやき堂薬局では、漢方の選薬、調剤、食事や生活のアドバイスを行っています。これは、私が大学病院や調剤薬局で薬剤師としてお仕事をしていたときに、“させていただきたいという思い”を持ちながらも、調剤・服薬指導の時間の制約上できなかったことが大きくあります。

例えば、病院では、初診で15分話を聴いてもらった上でお薬を出してもらえれば良いほうで、継続で受診すると、“待ち時間の長い割りには診てもらえる時間が短かい”などと患者様よりお話を伺うことが多かったのです。薬局で“患者様の症状が少しでも改善できるようにと食事などの養生法を情報提供しよう”とするなら、まず生活背景や習慣を、充分聴きとらなければ患者様にとって必要とする情報をお伝えすることができません。

調剤薬局や病院での薬剤師の仕事は、病院・医院で発行された薬の指示書(処方箋:しょしょうせん)の内容のとおりに、薬を早く用意して、患者様に渡すこと、飲み方の説明、そして同じ内容のものを継続してお薬を渡す場合は指示とおりに服薬できているかを確認したり、副作用が出ていないかチェックすることが最優先の仕事です。1日にたくさんの処方箋が回ってくる調剤薬局などでは、正確にスピーディにたくさんの患者様に対応することが求められていました。

調剤薬局などでのお仕事は尊いです。それ以上にもっと、病気の再発や予防に役立つことはないか、生活の質をよくするお手伝いができないかと考えた結果、現在のけやき堂薬局でのお仕事に至っています。一日のうちに接する患者様の数に限りができてしまいますが、その分漢方や養生法に関心のある方に、時間をつくってじっくりとお話を伺うことが出来るようになりました。このことをご理解くださるお客様がいらっしゃり、現在に至っています。

最初にお客様がご来店の際「良くなりたいと思って色々な所に行きました。ここで最後にしたい。」とおっしゃる方も中にはいらっしゃいます。カウンセリングの際は毎回身の引き締まる思いがします。お客様の症状が良くなり、よい結果になりますよう、スタッフとともに、日々研鑽(けんさん)しています。

2015年10月19日

秋の養生法(風邪・アレルギー対策)

 

 日中と、朝晩の気温差が大きく、また急激に涼しくなったためなのか、風邪(咽喉の痛み、鼻水、咳)やアレルギー性鼻炎の症状の出る方が増えてきました。

 風邪かな?と思ったら、すぐ風治散(ふうじさん、風邪のウイルスを発散させる)と紫華栄(しかろん、治す体力をつける)を1包ずつお白湯または松寿仙でお飲みになることをお勧めします。風邪の初期や冬の寒さで『ぶるっ』ふるえあがりそうな時に、即座に体を温めてくれる働きもあり、便利です。(ただし温める力に持続性はないです)。
のどの痛みがある場合は、板藍根(ばんらんこん)の原末やトローチを数日間飲む(なめる)と治まってきます。

アレルギー性鼻炎に関しては、気温が18度くらいに下がるころが特に症状が出やすいです。鼻水や鼻のつまりの軽いうちにホノビエンをお飲みになると、数日で症状がとれます。

秋になると、体の気の流れの勢いが外から内向きに変わってくるために体の表面を守る防衛力が手薄になると、中国から伝わる伝統医学(中医学)で言っています。
このことから、ウイルスや雑菌が入り込み、風邪をひきやすくなります。外出先で脱ぎ着のできる服一枚(または、首まき)を持ち歩くようにしたいです。寒いな、と思ったら、すぐに羽織るなどして体温調整をしましょう。また、咽喉の粘膜を守るために、こまめなうがいも大切です。

 10月上旬の休みの日に、家族で万博公園のバラ園に出かけました。バラが見ごろを迎えていました。バラと、バラを浮かべた木の水槽のコントラストがとても美しかったです。思わずバラを浮かべた水槽の写真を撮りました(記事の上の写真です)。

2015年10月17日